サトノリゾートで水上ショーが開催される。
ウインバリアシオンはダンスステージの
トリに選ばれ、ひとり出番を待っていた――
「1、2、3、4、5、6……ダメ。
もっとアイソレーションはシビアに、
水に負けないよう鋭く首を入れて――」
あたしは、主役なんだ。
誰よりも堂々と、ステージを支配しないと。
選ばれた時は、浮かれた。
レッスンが始まったら、不安になった。
水の中で、本来の動きができるのか。
あたしに主役が務まるのか、って。
夏の間、何度も自分に問いただした。
それでも――譲りたくなかったから。
巡ってきたチャンスを逃すなんて、
したくなかったから!
「あ……シオンさん。
そろそろ、ですね」
「ああ、シュヴァルさん。
行ってくるっすよ」
「あの……ぜ、絶対にうまくいきます!
練習の時から、すごいキレで……
プールの水を感じさせないくらい。
それが、すごくかっこよくて……!」
「はは、ありがとうございます」
「もっと、かっこつけさせてもらうっす!」
他の誰でもない、主役のあたしが。
この夏の、最高のショーにする。
ウインバリアシオンはダンスステージの
トリに選ばれ、ひとり出番を待っていた――
「1、2、3、4、5、6……ダメ。
もっとアイソレーションはシビアに、
水に負けないよう鋭く首を入れて――」
あたしは、主役なんだ。
誰よりも堂々と、ステージを支配しないと。
選ばれた時は、浮かれた。
レッスンが始まったら、不安になった。
水の中で、本来の動きができるのか。
あたしに主役が務まるのか、って。
夏の間、何度も自分に問いただした。
それでも――譲りたくなかったから。
巡ってきたチャンスを逃すなんて、
したくなかったから!
「あ……シオンさん。
そろそろ、ですね」
「ああ、シュヴァルさん。
行ってくるっすよ」
「あの……ぜ、絶対にうまくいきます!
練習の時から、すごいキレで……
プールの水を感じさせないくらい。
それが、すごくかっこよくて……!」
「はは、ありがとうございます」
「もっと、かっこつけさせてもらうっす!」
他の誰でもない、主役のあたしが。
この夏の、最高のショーにする。